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2025年12月10日 確定申告おやくだち

令和7年分所得税の確定申告 事前準備チェックリストと押さえるべきポイント




令和7年分の所得税の確定申告は、法改正や控除制度の見直しも重なり、例年以上に
「早めの準備」と「正確な情報の整理」が重要になります。

本ページでは、事前に確認しておきたいポイントと、
申告漏れを防ぐためのチェック項目を、税理士事務所の視点からわかりやすく解説します。

1.なぜ「事前準備」がそれほど重要なのか

確定申告の時期になると、領収書や控除証明書、源泉徴収票などの書類が一気に手元に集まり、
「何から手を付ければよいかわからない」という声を多く耳にします。

しかし、申告期間に入ってから慌てて準備を始めると、
必要な書類の不足や申告漏れ・誤りにつながるリスクが高まります。
特に、近年は給与所得だけでなく、投資・不動産・暗号資産など、収入の形が多様化しており、
「申告が必要かどうか」の判定自体が難しくなっています。

そこで重要になるのが、会計事務所が主導して、関与先の皆さまから情報を早めに聴き取り、
記録を残しながら計画的に準備を進めること
です。これにより、次のようなメリットが生まれます。

  • 申告期限間際のバタつきが減り、業務全体をスムーズに進められる
  • 申告漏れや控除漏れなどのリスクを事前に発見しやすくなる
  • 新しい税制や控除の適用可否を、余裕をもって検討できる
巡回監査時のポイント

当事務所では、巡回監査や定期面談の際には、令和7年分の収入・支出の内容を一緒に振り返りながら、
「申告に影響しそうな取引がなかったか」を丁寧に確認しています。

2.令和7年分確定申告で確認したい「主な聴き取り項目」

確定申告が必要かどうかを判断するために、
まずは「どのような収入があったか」「どのような支出・控除の対象となる支払いをしたか」を整理します。

当事務所では、
雑誌等に掲載されている「確定申告が必要かどうかの確認チェックリスト」なども参考にしつつ、
次のような内容を重点的に聴き取ります。

特に申告漏れにつながりやすい主な項目
  • 生命保険契約の満期保険金・解約返戻金
    一時所得等として申告が必要になるケースがあります。
    「保険会社からまとまった金額が振り込まれたが、そのままになっている」といった事例は要注意です。
  • 株式や投資信託などの売却益
    特定口座(源泉徴収なし)の場合は、譲渡所得として確定申告が必要です。
    また、損失が出た場合でも、将来の税負担を軽減できる損益通算や繰越控除の検討が重要です。
  • 不動産の売却(譲渡所得)
    居住用かどうか、所有期間が何年かなどにより、適用できる特例や税率が大きく変わります。
    売却した年だけでなく、その前後の取引状況も含めて確認します。
  • 暗号資産(仮想通貨)の売却・交換
    売却や他の暗号資産との交換、商品・サービスの購入などにより、
    雑所得として申告が必要になる場合があります。
    取引履歴データの保存・整理も重要なポイントです。

※ 上記以外にも、年金収入、副業収入、一時的な謝礼・報酬など、
「そういえばこんな入金があった」というものがあれば、必ず税理士にお知らせください。

3.令和7年分申告で意識したい「税制改正」のポイント

令和7年分の所得税確定申告では、いわゆる「年収の壁」の見直しや、
「特定親族特別控除」の創設など、所得控除の適用に直接影響する改正が予定されています。

これらの改正は、パート・アルバイトで働くご家族がいる世帯や、
親族に給与を支払っている事業者の方などにとっても、
家計や事業運営の意思決定に関わる重要なポイントとなります。

改正に対応するための聴き取りのポイント
  • ご家族の勤務先・勤務形態・年間収入見込みの把握
  • 配偶者控除・扶養控除の適用状況と、今後の見込み
  • 親族に対する給与支給の有無・金額・役割分担
  • 家計全体での働き方・収入のバランスをどう考えているか

こうした情報を丁寧に聴き取り、記録に残しておくことで、
最適な控除の適用や、今後の働き方のアドバイスにもつなげることができます。

4.「聴き取り内容を記録に残す」ことの重要性

面談や巡回監査の中で伺った内容は、
単にその場で判断して終わりではなく、記録として残すことが大切です。
後日の確認や、申告書作成時の根拠資料として活用できるからです。

当事務所では、「聴き取り監査調書(個人)」などの様式を活用し、
その年に特徴的な取引やライフイベント(転職・退職・不動産売買・相続・贈与など)を
体系的に整理していきます。

こうした記録がしっかり残っていると、
数年後に税務調査や内容確認があった場合にも、
「いつ・どのような説明を受け、どのように判断したか」をスムーズに振り返ることができます。

5.申告に必要な資料と提出期限を早めにご案内します

確定申告業務を円滑に進めるためには、
「どのような資料を、いつまでにご用意いただくか」を、
できるだけ早い段階で共有します。

典型的な例として、次のような資料が挙げられます。

  • 給与所得の源泉徴収票
  • 公的年金等の源泉徴収票
  • 生命保険料・地震保険料などの控除証明書
  • 医療費の領収書や、医療費通知
  • 寄附金(ふるさと納税を含む)の受領証
  • 株式・投資信託等の年間取引報告書
  • 不動産の売買契約書・仲介手数料の領収書など
  • 暗号資産の取引履歴データ など

当事務所では、これらの資料について、
それぞれの内容や状況に応じた提出期限の目安をお伝えし、
余裕をもって準備を進めていただけるようサポートいたします。

令和7年分の確定申告のご相談はお早めに

令和7年分の所得税確定申告についてご不明な点がある方、
「自分は申告が必要かどうか分からない」「新しい税制の影響を知りたい」といった方は、
ぜひお早めに税理士までご相談ください。

滋賀県近江八幡市の税理士事務所として、
お一人おひとりの状況に合わせて、
事前準備から申告書作成、その後のライフプランのご相談まで、
丁寧にサポートさせていただきます。


事務所通信を参照して作成。

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