会社の通常の事業とは関連しない収益、 「営業外収益」。
そのうち、 少額なものや、 たまたまの取引で得た収益は、実務上 「雑収入」として計上することになります。
「営業外収益」 「雑収入」の基本的な考え方、それぞれの計上タイミングや税務上の注意点を再確認しておきましょう。
配当金が支払われたり、積み立てられたりするタイプの生命保険等があります。 そうした保険に加入している場合には、配当金の通知書等に基づいて、 その事業年度中に雑収入として計上します。
最近は、メールや専用Webページ、アプリなどから、通知書等をダウンロードする方式 (電子交付) も増えていますので、きちんと確認して、計上漏れに注意しましょう。
国や地方自治体等から交付される助成金や 給付金等は、一般的に 「申請」→「支給決定」 「確定通知」 → 「支給」となっています。
国や地方自治体等からの通知書等に支給決定日が明記されている場合は、 原則、 その日付 で雑収入として収益計上します。
支給決定の後に事業年度をまたぎ、 翌事業年度に支給された場合でも、 支給決定のあっ た事業年度に収益として計上する必要があるので注意しましょう。
量販店等が発行する法人名義のポイントカ ードや、 法人名義のク レジットカードを使用 して物品の購入等を行った場合にポイントが付与されるケースがあります。
会社においてこの貯まったポイントを活用して物品を購入した場合、 ポイントで支払った分についてはレシートの記載に基づいて雑収入または値引きとして計上します。
鉄くず ・ 建設廃材等 の売却収入は、たとえ少額であっても漏らさずしっかりと雑収入として計上しましょう。
税務調査において売却収入の計上漏れを指摘され、意図的な除外と認められた場合、 重加算税が課されることもあります。
特に、近年は金属の価格が高騰していることもあり、税務調査において指摘されがちですので注意してください。
資金調達手段の1つとして、クラウドファンディング (CF) が広まりつつあります。
CFで得た収入は一般的に雑収入として計上しますが、出資者への返礼品がない 「寄付型」のCFで得た収益は、受け取る金額が確定した時に受贈益として計上します。
一方、 返礼品として商品やサービス等が提供される 「売買型」のCFでは、入金時に前受金処理し、 商品等の引き渡し時に売上計上します。
雑収入の判断や取扱いについて迷われた際は、ぜひ当事務所までご確認ください。
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