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金融機関は融資審査でココを見る!(2/3)

「融資を申し込んだけど、質問や資料請求が多くなかなか進まない」 「審査が通らなかった・・・・・・. という経験はありませんか?
「金融機関が融資審査を行う際、 何を重視しているのか」をあらか じめ知っておくと、 「いざ!」という時の資金調達がスムーズです。

「運転資金」「設備資金」の違いを理解し
「どう返済するか」を説明しよう!

1 貸したお金は何に使われるのか?

お金の主な使い道には 「運転資金」と「設 備資金」 があります。

運転資金が必要になるケースは、主に、 ① 売上の増加(在庫および売掛金の増加) ② 販売・ 仕入条件の変更 (代金の支払時期の前倒しによる 買掛金の増加)--- 等により、 「支払う必要のある金額」 が増加し、手元の現金・預金でカ バーできない場合が挙げられます。

また、経済状況の激変や災害等の外的要因 により、 一時的に売上が減少し給与や家賃の支払いが難しくなった場合にも融資を受けることが必要になります。

設備資金は、 例えば、 「店舗を増やしたい」 「新たな機械を導入して作業の効率化を図りたい」といった時に必要になる資金です。
設備資金の申し込みの際は、金融機関に設備等 の必要性・導入効果を説明する資料 (事業計 画)と、その設備の「見積書」をあらかじめ 用意することが大切です。

運転資金 設備資金のいずれの融資であっ ても、金融機関からすれば、 「将来、 返済するためのお金(返済原資)」 を生むものでなければ、融資は難しくなります。

そのため、 運転資金や設備資金として融資を受ける場合には、融資実行後の業績によって、「どのくらい利益が生まれるのか」 「その 利益からいくら返済していくのか」を、社長自身の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
これらの説明が明確で、かつ具体的であればあるほど、 金融機関は融資実行を判断しやすくなります。

次のような場合に該当すると、 資金使途違反となるおそれがあ ります。
今後、新たな融資を受けられなくなったり、一括返済を求められ たりする可能性もありますので、注意しましょう。

・設備資金を運転資金へ流用したとき
・設備投資における見積金額と発注金額に差 があり、その差分の流用があったとき

2 貸したお金はきちんと返済されるのか?

金融機関は、融資の約定に従った元本返済 と利息の支払いを求めます。 そこで大事になるのが 「返済能力」です。

一般的に、 返済能力は、 ① 債務償還力 ② 安定的な収益性 ③ 資本の健全性 の3つの視点から、 決算書や試算表の数字を基に確認することになります。

① 債務償還力…借入金は利益の15倍以内である
② 安定的な収益性…減価償却前経常利益が2期連続赤字でない
③ 資本の健全性…直近の純資産額が債務超過でない

いざ、資金が必要な時に融資を受けられない事態は避けたいもの。
そこで、巡回監査を経た正確な月次決算データを基に、 借入金の状況を定期的にチェックすることが大切です。

澤田匡央税理士事務所・事務所通信7月号を参照して作成。


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