古いパソコンを廃棄する際、データの完全消去は非常に重要です。今回は、Dell OptiPlex 790を廃棄するにあたり、FreeBSDベースのデータ消去プログラムをDVDから起動しようとした際に発生したトラブルと、その解決方法を紹介します。
トラブルの発生:パソコンが起動しない
Dell OptiPlex 790に電源を入れたところ、パソコンが正常に起動せず、前面の診断インジケーター(LED)の「1」と「3」が点灯しました。この状態は、Dellの診断マニュアルによると、メモリ関連のエラーを示しています。しばらく使用していなかったパソコンだったため、メモリの接触不良が原因ではないかと推測しました。
ヒント:Dell OptiPlexシリーズの前面LEDは、システムの状態を示す診断コードを表示します。「1」と「3」の点灯は、メモリモジュールの問題や接触不良を意味することが多いです。
解決プロセス:メモリの再装着
問題を解決するため、以下の手順で作業を行いました:
- パソコンの内部を確認:電源ケーブルを抜き、静電気防止対策を施した後、ケースを開けました。光学ドライブとハードディスクを取り外すと、その下に4枚のメモリモジュールが装着されているのが確認できました。
- メモリの抜き差し:メモリモジュールを慎重に取り外し、スロットとメモリの接点を点検しました。その後、メモリを元のスロットにしっかりと差し込み直しました。
- 起動確認:電源を入れ直したところ、診断LEDのエラー表示が消え、パソコンが正常に起動しました。メモリの接触不良が原因だったようです。
注意:パソコンの内部作業を行う際は、必ず電源ケーブルを抜き、静電気防止対策(例:アースバンドの使用)を行ってください。誤った操作は機器の損傷やデータの損失につながる可能性があります。
データ消去プログラムの起動
パソコンが復活した後、以下の手順でデータ消去プログラムを起動しました:
- BIOS設定の変更:パソコンを再起動し、BIOS画面(通常は起動時に「F2」キーを押す)を表示しました。起動デバイスの優先順位を変更し、光学ドライブを最上位に設定しました。
- DVDからの起動:FreeBSDベースのデータ消去プログラムが記録されたDVDを挿入し、システムを再起動。無事にDVDからプログラムが起動し、データ消去作業を進めることができました。
まとめと今後の注意点
今回のケースでは、メモリの接触不良が原因でパソコンが起動しないトラブルが発生しましたが、メモリの抜き差しにより簡単に解決できました。長期間使用していなかったパソコンでは、埃や酸化による接触不良が起こりやすいため、定期的なメンテナンスが重要です。また、データ消去を行う際は、信頼できるツールを使用し、作業前にハードウェアの状態を確認することをお勧めします。
