令和6年7月3日から発行が開始される新紙幣。
20年ぶりのデザイン刷新で、1万円札の肖像画は40年ぶりの変更となります。
なぜ今、新紙幣が発行されるのでしょうか。
紙幣を新しくする理由の1つは「偽造防止」。
最新技術を取り入れ、お札を偽造しにくくするのです。
今回の目玉は3Dホログラム。
お札を左右に傾けると、中に描かれた肖像画の顔の向きが変わる等の変化が表れます。
他にも、紫外線を当てると表面の印章等が光るなどの対策が施されています。
今回の紙幣では、ユニバーサルデザインが採用されました。
例えば、インキを高く盛り上げる 「深凹版印刷」 によってつくられる識別マークは紙幣の種類ごとに位置が違い、触っただけで種類が分かるようになっています。
また、アラビア数字を大きく見せ、外国人観光客等にも額面が分かりやすいデザインとなります。
新紙幣の発行には 「タンス預金」対策の意味もあると言われています。
国内のタンス預金は50兆円を超えると推計されています。
日本銀行によると令和5年は本支店で受け入れた紙幣が例年より増えたとのこと。
昨今のインフレ傾向もあってか、新紙幣発行前にタンス預金が還流している可能性があるかもしれません。
千円札は北里柴三郎、 五千円札は津田梅子、一万円札は渋沢栄一が肖像画になります。
ペスト菌の発見などで活躍した細菌学者・教育者です。医学生時代に定めた目標は予防医学に取り組むこと。その言葉の通り、生涯を通じて伝染病の予防と研究に情熱を燃やしました。
日本初の女子留学生の1人として、明治4(1871)年、岩倉使節団と共に6歳でアメリカへ。通算14年間アメリカで学び、帰国後、日本女性の高等教育の発展に尽力しました。
約500の企業の設立・運営に携わった「近代日本資本主義の父」です。 実業家として活躍する一方で社会貢献活動にも尽力し、病院や学校など約600の社会事業に関わりました。