日本の生産年齢人口 (15~64歳) の減少が進むなか、人材確保に悩む中小企業が増えています。
それに伴い、人手不足を補おうと外国人労働者を雇い入れる動きが活発になり、厚生労働省によると、2023年10月末時点の外国人労働者数は約205万人で、 過去最多を更新しました。
一方で、税務・労務の知識不足による法律・法令違反、あるいは文化の違いや言葉の壁を原因とする労使間トラブルなど、外国人を雇い入れる際の特有の課題も生じています。
外国人を雇い入れるためのポイントを確認し、活躍してもらえる仕組みを整えることで、人材確保につなげましょう。
求人広告に対し、日本人の応募が減る一方で、外国人から応募がくることが増えてきています。
人手不足に悩んではいるものの、外国人を雇い入れた経験がなく、躊躇している社長も多いのではないでしょうか。
まずは、外国人を雇い入れるにあたってのメリットと留意点を見てみましょう。
・雇い入れられる人材の選択肢が広がり、人手不足の解消や労働環境の改善につながる
・企業のグローバル化が進むきっかけになる
・特定分野のスキルを活かし、即戦力として活躍する可能性が高い
・技術習得等の目的が明確な場合、勤労意欲が高く、まじめに働く傾向がある
・一定の条件を満たせば、 助成金を活用できる
・「在留資格」の有無などをきちんと確認しないと、無自覚に法律・法令に違反してしまう可能性がある
・雇入れの手続きに手間がかかる
・言葉や文化、 習慣の違いから、コミュニケーションが難しい場合がある
・宗教に対する配慮が必要となる場合がある
外国人の雇入れを決める前に、必ず応募者の下記資料を確認します。
(1)在留カード (両面)
(2)パスポート
(3)就労資格証明書
(4)資格外活動許可書
(5)住民票
(6)マイナンバーカード
(1) に記載された 「在留資格」に応じて、 (3)、(4) の提出も求める必要があります。
(5)、(6) は税務の手続きや社会保険加入時に必要です。書類はコピーして保管しましょう。