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会社設立後に必ずやることリスト


会社設立後に必ずやることリスト|税務署・役所手続きとスケジュールを徹底解説 | 当税理士事務所



会社設立

税務・社会保険手続き

会社設立後に必ずやることリスト|税務署・役所手続きとスケジュールを徹底解説

「登記は終わったけれど、この後どこに何を出せばいいのか分からない……」そんな声をよく耳にします。会社設立後は、税務署・都道府県・市区町村・年金事務所・ハローワーク・労働基準監督署など、多くの窓口に短期間で届出を行う必要があります。本記事では、法人(株式会社・合同会社)を前提に、会社設立後に必ず確認したい届出とスケジュールを、国税庁の公式ガイドラインや他の税理士事務所の知見を基に、当税理士事務所の視点から整理して解説します。設立後のスムーズなスタートをサポートします。

この記事で分かること

  • 会社設立後に必ず確認すべき届出と提出先の全体像
  • 「いつまでに」「どこへ」出すべきかが一目で分かるスケジュール表
  • 税務署・自治体・社会保険・労働保険の実務的なポイントと追加の注意事項
  • 提出を忘れた場合のリスクと、効率的な進め方のコツ(税理士活用のメリットを含む)
  • 当税理士事務所がおすすめするベストプラクティス

1.会社設立後の手続き全体像とスケジュール早見表

法人の設立登記が完了すると、次のような機関に対して届出が必要になります。国税庁によると、新設法人には税務署への基本的な届出が必須であり、青色申告などの申請で節税メリットを最大化できます。

  • 税務署(国税)
  • 都道府県税事務所・市区町村役場(地方税)
  • 年金事務所(健康保険・厚生年金保険)
  • 労働基準監督署(労災保険)
  • ハローワーク(雇用保険)

主な届出のタイミングをまとめた早見表がこちらです。国税庁のNo.5100「新設法人の届出書類」を参考に拡張しています。

タイミング 提出先 主な手続き・届出の例
設立直後〜できるだけ早く 税務署 ・法人設立届出書(2か月以内)
・消費税の各種届出(課税事業者選択・簡易課税など/必要な場合)
・棚卸資産の評価方法の届出書/減価償却資産の償却方法の届出書(第1期申告期限まで)
・インボイス制度の登録申請(適格請求書発行事業者になる場合)
設立後5日以内目安 年金事務所 ・健康保険・厚生年金保険 新規適用届
・健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届(社長・従業員)
・被扶養者(異動)届(家族を扶養に入れる場合)
・介護保険料の適用届(40歳以上対象)
従業員雇用日〜10日以内目安 労基署・ハローワーク ・労働保険 保険関係成立届(労災保険)
・労働保険 概算保険料申告書
・雇用保険 適用事業所設置届
・雇用保険 被保険者資格取得届
従業員雇用日から1か月以内 税務署 ・給与支払事務所等の開設届出書(給与を支払う場合)
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(従業員10人未満なら検討)
・役員報酬の事前確定届出給与(ボーナス支給予定の場合)
設立の日から2か月以内 税務署 ・法人設立届出書(必須)
・事前確定届出給与に関する届出書(役員に事前確定給与を支払う場合) など
設立の日から3か月以内
または第1期末の前日まで早い方
税務署 ・青色申告の承認申請書(原則必ず出すのがおすすめ)
自治体ごとに定める期限 都道府県・市区町村 ・法人設立届出書(法人住民税・事業税等)
※期限・必要書類は自治体により異なるため確認が必要(例: 東京都は15日以内)
第1期の確定申告期限まで 税務署 ・棚卸資産の評価方法の届出書(任意・必要に応じて)
・減価償却資産の償却方法の届出書(任意・必要に応じて)

※上記は一般的な株式会社・合同会社を想定した目安です。業種や所在地、設立形態等によって必要な届出が変わる場合があります。実際の手続きは必ず所轄の官公庁・顧問税理士・社会保険労務士等にご確認ください。国税庁のガイドラインでは、提出忘れで青色申告の特典が失われるリスクを強調しています。

2.税務署で必ず行う手続き(国税)

国税庁のNo.5100に基づき、新設法人の必須届出を詳しく解説します。当事務所では、これらの届出を無料相談でサポート可能です。

2-1.法人設立届出書(必須)

■ 何をする書類か

法人を設立したことを税務署に知らせるための基本的な届出書です。法人税・源泉所得税・消費税など、税務上のスタート地点となる重要な書類です。国税庁によると、この届出により税務署が法人の存在を把握し、適切な課税が行われます。

■ 提出期限

  • 設立登記の日の翌日から2か月以内

■ 添付書類の例

  • 定款の写し
  • 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)
  • 株主名簿・出資者名簿 など
  • 設立時の貸借対照表(一部の場合)

提出を忘れると、税務署からの問い合わせが増え、業務に支障が出る可能性があります。

2-2.青色申告の承認申請書(節税のため必ず検討)

■ なぜ必要か

青色申告の承認を受けることで、欠損金の繰越控除(最大10年)や各種特典が使えるようになります。法人では青色申告が事実上の標準といえますので、原則として提出しておくことをおすすめします。多くの税理士事務所がこれを強く推奨しており、当事務所でも初年度の節税戦略として優先します。

■ 提出期限

  • 設立第1期から青色申告にしたい場合:
    設立の日から3か月を経過した日」と「第1期事業年度終了の日」の
    いずれか早い日の前日まで

※第1期の事業年度が短い場合(変則決算など)は、3か月を待たずに決算が来ることがあるため、早めの提出が安心です。期限を過ぎるとその期の特典が受けられず、損失が出た場合の繰越ができません。

2-3.源泉所得税関係の届出(給与・役員報酬を支払う場合)

■ 給与支払事務所等の開設届出書

  • 対象:役員や従業員に給与・賞与を支払う法人
  • 提出期限:給与支払開始の日から1か月以内(従業員雇用日から1か月以内が目安)

■ 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

  • 対象:常時の給与支給人員が10人未満の小規模法人など
  • 内容:源泉所得税の納付を、原則の「毎月」から「年2回」にまとめられる制度
  • 提出期限:法律上の期限はありませんが、特例を適用したい最初の給与支給月の前までに提出するのが一般的です。

※申請しない場合は、支払月の翌月10日までに毎月源泉所得税を納付する必要があります。小規模事業者向けの便利な制度ですが、キャッシュフローを考慮して選択してください。

2-4.消費税に関する届出(必要な場合)

設立当初から課税事業者を選択する場合や、簡易課税制度を利用したい場合には、
事前に消費税の届出が必要になることがあります。国税庁のガイドでは、資本金1,000万円未満の新設法人は初年度免税ですが、輸出事業者などは選択を検討。

  • 消費税課税事業者選択届出書
  • 消費税簡易課税制度選択届出書
  • 消費税課税期間特例選択届出書(課税期間の短縮)

■ 提出期限の目安

  • 原則:適用を受けたい課税期間の初日の前日まで
  • 設立直後の課税期間に適用したい場合など、特殊なケースでは特例があるため、個別に確認が必要です。

2-5.棚卸資産・減価償却資産の評価方法の届出(必要に応じて)

在庫や固定資産について、法定の方法以外の評価方法・償却方法を選択したい場合には、次の届出を行います。節税効果が高いため、当事務所では業種に応じた最適方法を提案します。

  • 棚卸資産の評価方法の届出書(例: 最終仕入原価法)
  • 減価償却資産の償却方法の届出書(例: 定率法)

■ 提出期限

  • 原則:第1期の確定申告書の提出期限まで

※届出をしない場合は「法定評価方法」「法定償却方法」が自動的に適用されます。
節税や資金繰りの観点から、設立時に検討しておくと安心です。業種によっては在庫評価が鍵となります。

3.都道府県・市区町村への届出(地方税)

法人住民税・法人事業税など、地方税の課税のために、都道府県と市区町村にも法人設立届出書の提出が必要です。自治体により様式が異なるため、事前確認を。

■ 主な提出先

  • 都道府県税事務所(法人事業税・道府県民税)
  • 市区町村役場(法人市民税・町村民税)

■ 必要書類の例

  • 法人設立届出書(自治体指定の様式)
  • 定款の写し
  • 登記事項証明書
  • 税務署への法人設立届出書の控え など
  • 事業開始等の申告書(一部自治体)

■ 提出期限

自治体によって「設立後15日以内」「事業開始後30日以内」などと定めが異なります。
必ず所在地の自治体サイトまたは窓口で期限と様式を確認してください。例: 東京都は設立日から15日以内。

近年は、法人設立ワンストップサービス(オンライン)により、一部の手続きをまとめて申請できる場合もあります。当事務所では自治体別の対応をサポートします。

4.社会保険(健康保険・厚生年金保険)の手続き

法人は、社長1人のみの会社であっても原則として健康保険・厚生年金保険の加入義務があります。日本年金機構のガイドラインでは、設立直後の提出を強調。設立直後は特に提出期限が短いため、登記完了後すぐに準備を進めましょう。

4-1.健康保険・厚生年金保険 新規適用届

■ 提出先

  • 事業所所在地を管轄する年金事務所

■ 提出期限の目安

  • 法人設立(登記完了)日から5日以内が原則

遅延すると保険料の遡及徴収のリスクあり。電子申請が可能。

4-2.被保険者資格取得届・被扶養者(異動)届

■ 被保険者資格取得届

  • 対象:社長(役員)・従業員など、社会保険に加入させる者
  • 提出期限:雇用日・加入事由発生日から5日以内が目安

■ 被扶養者(異動)届

  • 対象:家族を健康保険の扶養に入れる場合
  • 提出期限:扶養に入れた日から5日以内が目安

実務上は、登記事項証明書の取得や書類準備の都合で多少期限を過ぎても受理されるケースが一般的ですが、
法令上の期限が短いため、可能な限り早めの手続きをおすすめします。当事務所提携の社労士が代行可能です。

5.労働保険(労災保険・雇用保険)の手続き

社員を1人でも雇用する場合、会社は労災保険・雇用保険に加入しなければなりません。厚生労働省のガイドでは、保険関係成立届の早期提出を推奨。労働保険のスタートは、労働基準監督署・ハローワークへの届出から始まります。

5-1.労働保険 保険関係成立届・概算保険料申告書(労災保険)

■ 提出先

  • 事業所所在地を管轄する労働基準監督署

■ 提出期限

  • 保険関係成立届:労働者を最初に雇用した日の翌日から10日以内
  • 労働保険概算保険料申告書:保険関係成立の日から50日以内

概算保険料は賃金総額の見積もりで計算。過少申告は追徴金のリスク。

5-2.雇用保険 適用事業所設置届・被保険者資格取得届

■ 雇用保険 適用事業所設置届

  • 提出先:管轄のハローワーク(公共職業安定所)
  • 提出期限:事業所設置日(労働者を雇用した日)の翌日から10日以内

■ 雇用保険 被保険者資格取得届

  • 提出先:管轄のハローワーク
  • 提出期限:資格取得の事実があった日の属する月の翌月10日までが目安

労働保険・雇用保険の手続きは、社会保険労務士の独占業務(代理・代行)に当たります。
自社での手続きが難しい場合は、社労士への依頼も検討してください。当事務所では社労士ネットワークを活用したワンストップサービスを提供しています。

6.会社設立後の「必ずやること」チェックリスト

実務で抜け漏れを防ぐために、最低限チェックしておきたい事項をリストアップしました。国税庁や他の税理士事務所のチェックリストを参考に拡張。印刷・社内共有してお使いいただけます。

6-1.税務署関係チェックリスト

  • 法人設立届出書(設立後2か月以内)
  • 青色申告の承認申請書(第1期開始から3か月以内 or 第1期末前日まで早い方)
  • 給与支払事務所等の開設届出書(給与支給開始から1か月以内)
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(従業員10人未満なら検討)
  • 消費税課税事業者選択届出書(必要な場合)
  • 消費税簡易課税制度選択届出書(必要な場合)
  • 棚卸資産の評価方法の届出書(必要な場合/第1期申告期限まで)
  • 減価償却資産の償却方法の届出書(必要な場合/第1期申告期限まで)
  • インボイス登録申請書(消費税課税事業者になる場合)

6-2.地方税・社会保険・労働保険チェックリスト

  • 都道府県への法人設立届出書(法人事業税等)
  • 市区町村への法人設立届出書(法人住民税)
  • 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
  • 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届(社長・従業員)
  • 健康保険 被扶養者(異動)届(家族を扶養に入れる場合)
  • 労働保険 保険関係成立届・概算保険料申告書
  • 雇用保険 適用事業所設置届
  • 雇用保険 被保険者資格取得届
  • 労働基準法に基づく就業規則届出(従業員10人以上の場合)

7.スムーズに手続きを進めるためのポイント

他の税理士事務所の経験から、設立後の混乱を避けるための実践的なアドバイスをまとめました。

7-1.「設立直後1か月」を集中的な手続き期間と考える

多くの届出が「設立後2か月以内」「5日以内」「10日以内」「1か月以内」と、比較的短い期限になっています。
設立登記が終わったら、1か月程度は事務手続きに集中する期間と割り切って、スケジュールを確保するとスムーズです。優先順位は社会保険→税務署→労働保険の順がおすすめ。

7-2.e-Tax・電子申請システムを活用する

税務署への届出はe-Tax、社会保険は「電子申請」を利用することで、窓口に出向く回数を減らすことができます。
特に、今後も定期的な申告・届出が発生することを考えると、会社設立時に電子申請の環境を整えておくことは大きなメリットになります。国税庁のe-Taxソフトは無料で利用可能。

7-3.専門家と役割分担する

税務署関係の届出は税理士が、社会保険・労働保険関係は社会保険労務士がサポートできる範囲です。
「最低限の届出が漏れていないか」「将来の節税も考慮したベストな選択になっているか」を確認する意味でも、
早い段階で専門家に相談されると安心です。当税理士事務所では、初回相談無料でこれらの手続きをトータルサポート。税務署提出代行も可能です。

7-4.提出忘れのリスクを回避する

青色申告の承認を忘れると、欠損金の繰越ができず、多額の税負担が増える可能性があります。また、社会保険未加入は罰金(最大50万円)や遡及保険料の負担が発生。チェックリストを活用し、期限管理ツール(カレンダーアプリなど)を利用しましょう。

8.まとめ|会社設立後は「期限」と「優先順位」の管理が重要です

会社設立後の各種届出は、「いつまでに」「どこへ」「何を」出すかを整理しておけば、
それほど恐れる必要はありません。ただし、青色申告の承認申請や消費税の届出など、
「期限を過ぎるとその期には適用できない」ものも多く含まれます。国税庁のガイドラインを基に、当事務所が実務経験からアドバイスすると、早めの専門家相談が成功の鍵です。

本記事のチェックリストとスケジュール表を活用していただき、設立初年度を安心してスタートしていただければ幸いです。
個別の事情により必要な届出が変わる場合もありますので、
実際の手続きにあたっては、当税理士事務所への無料相談をおすすめいたします。お気軽にお問い合わせください。

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