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売掛金の管理で経営を強化!中小企業のための実践ガイド


中小企業にとって、売掛金の管理は資金繰りや経営の安定に直結する重要な課題です。しかし、「これまでの付き合いがあるから」と情に流され、支払い遅延への対策を後回しにしてしまうケースも少なくありません。この記事では、売掛金の管理と回収のポイントを解説し、巡回監査で社長と一緒に確認すべき事項をご紹介します。売掛金の適切な管理を通じて、経営の健全化を目指しましょう!

1. 売掛金の未回収が経営に与える影響

売掛金の未回収は、企業にとって単なる金額以上の大きな影響を及ぼします。商品やサービスを提供する際、原材料費や人件費などのコストはすでに支払われているため、売掛金が回収できないとその分の負担が企業に重くのしかかります。

具体例: 営業利益率5%の商品で、50万円の売掛金が回収できなかった場合、直接的な損失は50万円ですが、この損失を補うには1,000万円(50万円 ÷ 5%)の売上を新たに上げる必要があります。売掛金の未回収は、企業の資金繰りを圧迫し、成長の足かせとなるのです。

売掛金の管理と確実な回収は、持続可能な経営の基盤を築くために不可欠です。巡回監査の際には、未回収の売掛金の状況を社長と確認し、早めに対策を講じることが重要です。

2. 売掛金管理と回収の4つのポイント

売掛金の管理を効果的に行い、回収を確実にするための実践的なポイントを以下にまとめました。

(1) 取引条件の明確化と情報共有

「月末締め」といっても、得意先ごとに「翌月末払い」「翌々月末払い」など取引条件が異なる場合があります。請求の締日、支払期日、送料や振込手数料の負担など、取引条件を明確にし、得意先と認識の齟齬がないようにしましょう。条件が曖昧だと、支払い遅延の原因になりかねません。

  • 実践例: 取引開始時に契約書や覚書で条件を明記し、定期的に確認する。
  • ポイント: 営業担当者と経理担当者が連携し、取引条件の変更を迅速に共有する仕組みを構築する。

(2) 自社の事務ミスを早急に改善

売上計上の遅れや請求書発行の遅延、誤ったクレーム対応などが、売掛金の回収遅延を引き起こすことがあります。これを防ぐには、以下の対策が有効です。

  • 営業と経理の間で情報共有の仕組みを構築し、売上や返品・値引きがあれば迅速に処理する。
  • クレーム対応が原因の場合は、会社の信用に関わる重大な問題として、全社で迅速に対応する。

事務的なミスを減らすことで、回収遅延のリスクを最小限に抑えられます。

(3) 支払遅延への積極的な対応

支払いが遅れている得意先には、営業担当者が直接出向き、遅延の理由を確認し、支払日の確約を得ることが重要です。この対応は、企業としての売掛金回収への姿勢を明確にするものでもあります。

  • 対応例: 支払遅延が不合理な場合、以後の販売を見合わせたり、在庫を引き揚げたりする。
  • 長期間未回収の場合: 「残高確認書」を定期的に送付し、得意先に支払遅延を認識させ、毅然とした態度を示す。

(4) 売掛金の時効に注意

長期間未回収の売掛金は、消滅時効(5年)に注意が必要です。ただし、民法上の「時効の更新」や「時効の完成猶予」の手続きを活用することで、時効の進行を防ぐことができます。

  • 時効の更新: 債務の承認や裁判上の請求により、時効の進行をリセット。新たに5年間の時効期間がスタート。
  • 時効の完成猶予: 内容証明郵便による催告や裁判上の請求で、時効の進行を一時的に停止。

時効に近づく売掛金がある場合、早めに専門家に相談し、適切な手続きを進めましょう。

3. 「中小会計要領」に基づく貸倒損失と貸倒引当金の取り扱い

売掛金の回収が困難になった場合、決算時に貸倒損失または貸倒引当金として計上します。「中小企業の会計に関する基本要領」(2012年2月1日、中小企業の会計に関する検討会)では、以下の通り定められています。

  • 倒産手続き等により債権が法的に消滅した場合、その金額を貸倒損失として計上。
  • 債務者の資産状況や支払能力から回収不能な債権は、回収不能額を貸倒損失として計上。
  • 回収不能のおそれがある債権は、回収不能見込額を貸倒引当金として計上。

適切な会計処理を行うことで、財務状況を正確に把握し、税務上のリスクを軽減できます。巡回監査時には、売掛金の状況を確認し、必要に応じて貸倒引当金の設定を検討しましょう。

4. まとめ:売掛金管理で経営を安定化

売掛金の管理は、単なる事務作業ではなく、企業の資金繰りと成長を支える重要な経営課題です。巡回監査を活用して、社長と一緒に売掛金の現状を確認し、取引条件の明確化、事務ミスの改善、支払遅延への積極的な対応、時効への注意を徹底しましょう。また、貸倒損失や貸倒引当金の適切な会計処理を行うことで、財務の健全性を保つことができます。

当事務所では、巡回監査を通じて売掛金管理のサポートを行っています。売掛金の回収や会計処理でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。貴社の経営をより強固なものにするために、全力でサポートいたします!

参考:「中小企業の会計に関する基本要領」(2012年2月1日、中小企業の会計に関する検討会)


 

事務所通信を参照して作成。

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