適格請求書発行事業者の登録を受けていた親が死亡して、その事業を承継した場合、適格請求書発行事業者の登録の効力はどのようになるのでしょうか。
令和5年 10 月1日から登録を受けることとされていた事業者が、令和5年 10 月1日より前に死亡した場合は、登録の効力は生じません。したがって、相続により事業を承継した相続人が、適格請求書発行事業者の登録を受けるためには、登録申請書を提出する必要があります。
令和5年 10 月1日から登録を受けようとする場合は、原則として、令和5年3月 31 日までに登録申請書を提出する必要がありますが、令和5年3月 31 日までに登録申請書を提出できなかったことにつき困難な事情がある場合に、令和5年9月 30 日までの間に登録申請書にその困難な事情を記載して提出し、税務署長により適格請求書発行事業者の登録を受けたときは、令和5年 10 月1日に登録を受けたこととみなされる措置が設けられています(改正令附則 15)。
相続による事業承継は、この困難な事情に該当しますので、令和 5 年 9 月 30日までに登録申請書を提出していただければ、令和5年 10 月1日から登録を受けることができます。
令和5年 10 月1日以後に適格請求書発行事業者が死亡した場合、その相続人は「適格請求書発行事業者の死亡届出書」を提出する必要があり、届出書の提出日の翌日又は死亡した日の翌日から4月を経過した日のいずれか早い日に登録の効力が失われます。
また、相続により事業を承継した相続人が、適格請求書発行事業者の登録を受けるためには、相続人は登録申請書の提出が必要となります。
なお、相続により適格請求書発行事業者の事業を承継した相続人の相続のあった日の翌日から、その相続人が適格請求書発行事業者の登録を受けた日の前日又はその相続に係る適格請求書発行事業者が死亡した日の翌日から4月を経過する日のいずれか早い日までの期間については、相続人を適格請求書発行事業者とみなす措置が設けられており、この場合、被相続人の登録番号を相続人の登録番号とみなすこととされています。
出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/01-01.pdf#page=33)を加工して作成