税金は,納める先によって国税と地方税の2つに分類できます。国税は国に納める税金なので,管轄しているのは税務署です。地方税は各都道府県や各市町村など,地方自治体に納めることになります。所得税は「国税」で,住民税は「地方税」になります。納める先が違うため,その金額も別々に計算され,別々に徴収されます。
個人の所得(収入から経費などを引いたもの)に対してかかる税金です。所得が多くなるほど、税率が高くなります。
個人の所得にかかる税金のことを「所得税」といい、会社で給料をもらっている人や自分で商売をして利益を得ている人にかかります。所得税は、1年間のすべての所得からいろいろな所得控除(その人の状況に応じて税負担を調整するもの)を差し引いた残りの所得(課税所得)に税率をかけて計算します。
税率は、所得が多くなるほど段階的に高くなる累進税率となっており、支払い能力に応じて公平に税を負担するしくみになっています。会社に勤めている人と自分で商売をしている人では、納税方法が異なります。
会社に勤めている人:勤務先の会社が、あらかじめ本人の給料から所得税を差し引いて、本人に代わってまとめて納税します。源泉徴収といいます。
自分で商売をしている人:1年間の所得と税額を自分で計算し、税務署に申告します。確定申告といいます。
令和3年分所得税の税額表
課税される金額 | 税率 | 控除額 |
1,000円から 1,949,000円まで | 5% | 0円 |
1,950,000円から 3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
3,300,000円から 6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
6,950,000円から 8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
9,000,000円から 17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円から 39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
住んでいる(会社がある)都道府県、市区町村に納める税金です。道府県民税も市町村民税も一括して市区町村に納めます。
道府県民税と市町村民税は合わせて「住民税」と呼ばれており、住民がそれぞれ住んでいる(会社がある)都道府県や市区町村に納める税金です。「住民税」は住民(や会社)が平等に負担する金額(均等割)と、前年の所得の額に応じて負担する金額(所得割)から成り立っています。
「住民税」も所得税と同じように、会社に勤めている人と、自分で商売をしている人で、納税方法が異なります。
個人住民税(市民税・県民税)=均等割+所得割
<均等割>
市民税 3,500円
県民税 2,500円
<所得割>
市民税 6パーセント
県民税 4パーセント
出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/kids/hatten/page02.htm)を加工して作成