続いて確認することは、経営者と会社の間の資金のやりとりです。会社と経営者の間での「立替金」や「仮払金」等です。
特に経営者への仮払金は、私的な利用ではないかとの疑念を持たれやすいので注意しましょう。早めに精算をしないと、決算書に「使い道のわからないお金」として載ることになり、金融機関は「貸したお金は事業に使われるだろうか」と不安になります。「貸付金」も同じです。会社と個人の資産を分離するため、すぐに精算するようにしましょう。
信頼される会社を目指すための具体的な取り組みには、例えば以下のようなものがあります。自社が対応できているか確認してみましょう。
・明確な分離が困難な場合 (店舗兼住宅等)は、法 人が経営者に適切な賃 料を支払う
・事業活動に必要な資産 (本社・工場・営業車等) は法人所有とする
・法人と経営者の間の資金のやりとりが社会通念上適切な範囲を超えないようにする
・個人として消費した費用 (飲食代等)を法人の経費として処理しない
・「中小企業の会計に関する基本要領」等に拠った信頼性のある計算書類を作成する
・金融機関に対して自社の財務情報を定期的に報告する