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2026年02月17日 税理士変更おやくだち

士業ネットワーク(弁護士・司法書士・社労士等)との連携と「紹介料」の禁止について

税理士が他士業と連携し、お客様の課題をワンストップで解決することは非常に有益です。しかし、紹介の対価として「紹介料(バックマージン)」を授受することは、各士業の法律や倫理規程で厳格に禁止されています。法令遵守(コンプライアンス)の観点から、注意すべきポイントを解説します。

1. 士業間の「紹介料」が原則禁止されている理由

多くの士業において、紹介の対価として金品を授受することは禁止されています。これには主に以下の理由があります。

  • 専門職の独立性と公正性の保持: 紹介料が発生すると、お客様にとって最適な専門家ではなく「紹介料を支払う専門家」が優先される恐れがあるため。
  • 不当な費用の転嫁: 紹介料が実質的に報酬に上乗せされ、お客様が不利益を被るのを防ぐため。
  • 非弁活動等の防止: 事件の周旋(あっせん)を業として報酬を得ることは、弁護士法等の法律で厳しく制限されています。

2. 各士業の規定と法律リスク

弁護士:弁護士職務基本規程による禁止

弁護士職務基本規程第13条により、弁護士は依頼者の紹介を受けたことに対する謝礼その他の対価を支払ってはならず、また紹介したことに対する対価を受け取ってはならないと定められています。これに違反すると、紹介した側も刑事罰(弁護士法72条違反・非弁提携)に問われるリスクがあります。

司法書士:司法書士倫理による禁止

司法書士倫理第13条において、「不当な顧客の誘致」が禁止されており、紹介料の支払いや受領はこれに該当します。法務省の監督指針等においても、不適切な顧客誘致は懲戒処分の対象とされています。

社会保険労務士:社労士法による制限

社労士法第23条の2(非社会保険労務士との提携の禁止)等により、不適切な紹介スキームへの関与は制限されています。無資格者が介在して手数料を取るような形態は、社労士法違反となる可能性が高いです。

行政書士:行政書士倫理による禁止

行政書士倫理第12条により、依頼のあっせんの対価として、報酬を支払ったり、受け取ったりすることが禁止されています。

3. 税理士が注意すべき「信用失墜行為」のリスク

税理士法第37条では「信用失墜行為の禁止」が定められています。国税庁の指針においても、税理士としての品位を損なうような行為は懲戒処分の対象となります。

  • 実質的な紹介料の授受: 「広告宣伝費」「業務委託費」「コンサルティング料」といった名目であっても、実態が紹介の対価であれば、税理士法や相手方の士業法に抵触する恐れがあります。
  • 非弁提携のリスク: 弁護士法第72条(非弁活動の禁止)では、弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務の周旋をすることを禁じています。これに違反すると刑事罰の対象となります。

4. 適法で健全な提携・連携のあり方

法令を遵守しつつ、お客様に付加価値を提供するための健全な運用方法は以下の通りです。

  • 紹介料なしの相互紹介: 信頼できるパートナーとして、無償でお互いの専門分野を紹介し合う(最終的な契約判断はお客様に委ねる)。
  • 共同受任・業務委託(実務の発生): 実際に共同で案件にあたる場合、各士業がそれぞれの業務範囲に応じた報酬を、明確な根拠(タイムチャージや作業量)に基づいてお客様に請求する。
  • 情報共有と勉強会: 定期的な勉強会や事例検討会を通じて連携を強化し、紹介料という金銭的インセンティブではなく「専門性の向上」で協力関係を築く。

5. よくある質問

Q. 紹介会社に支払う「成約手数料」は問題ありませんか?

士業ポータルサイト等への支払いについては、それが「広告掲載の対価」として合理的であれば認められる場合がありますが、「成約件数や報酬額に応じた手数料(成果報酬)」の場合は、各士業会の規程で禁止されている「紹介の対価」とみなされる可能性が非常に高いです。利用前に各士業会の最新の指針を確認してください。

Q. 提携先からの「お中元」や「お歳暮」も受け取れませんか?

一般的な社会通念上の範囲内での贈答(季節の挨拶など)であれば、直ちに紹介の対価とはみなされません。ただし、紹介の件数に連動して高額なギフトを贈るなどの行為は、実質的な紹介料と判断されるリスクがあるため、避けるべきです。

※本記事は、国税庁、法務省、各士業会の公開情報に基づき作成していますが、個別の事案については管轄の単位会や弁護士等にご相談ください。

【参照元】
・日本弁護士連合会「弁護士職務基本規程」
・日本司法書士会連合会「司法書士倫理」
・国税庁「税理士法違反行為の態様」


事務所通信を参照して作成。

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