相続税の申告をするとき、
「どのような申告だと税務調査の対象になりやすいのか」
「調査を避けるために何をしておけばよいのか」
と気になる方は少なくありません。
1.税務調査の対象はどのように選ばれるのか
税務署は、提出された相続税申告書だけでなく、
所得税申告書、法定調書、預金・証券情報などを総合して確認しています。
「税務署が把握している情報」と「申告内容」にズレがある場合は、
調査対象として選定されやすくなります。
国税庁の公表によると、令和5事務年度の相続税の実地調査件数は9,556件、
簡易な接触件数は20,768件でした。
2.税務調査が入りやすい主なケース
(1)財産額の乖離があるケース
税務署が把握していると考えられる財産額と、
申告書の財産額に差がある場合は調査対象となりやすいです。
(2)高額所得者で金融資産が少ないケース
生前所得に比べて金融資産が少ない場合、
名義預金や申告漏れが疑われます。
(3)多額の譲渡所得・退職金があるケース
大きな資金移動があったにもかかわらず、
相続財産に反映されていない場合は要注意です。
(4)家族の財産の原資が不明なケース
相続人や子の預金の原資が説明できない場合、
名義預金として指摘される可能性があります。
(5)国外財産・国外送金があるケース
国外財産調書や国外送金等調書により、
税務署は海外資産も把握しています。
(6)複数の申告書が提出されているケース
相続人ごとに内容が異なる申告書が提出されている場合、
調査に発展しやすくなります。
(7)死亡直前の多額資金移動
多額の出金や借入がある場合、
その使途が確認されます。
3.調査対象になりやすい申告書の特徴
- 税法適用に誤りがある
- 金融資産が少ない
- 名義預金の確認不足
- 評価資料の不足
- 計算ミス
- あるべき財産の未計上
- 課税価格が高額
4.税務調査を受けにくくするための予防策
- 預金・証券を網羅的に確認
- 名義預金の整理
- 贈与の証拠整備
- 評価資料の保存
- 資金移動の説明準備
- 専門家への依頼
5.まとめ
相続税の税務調査は、
「財産の整合性」と「説明できるかどうか」が最大のポイントです。
特に名義預金や資金移動は重点的に確認されます。
不安がある場合は、早めに税理士へご相談ください。







